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ハイレゾについて

ハイレゾ、ねえ。以前も多分批判的に書いていると思うが、また少し思う所があったので書いておくことにする。

思うにハイレゾとは、4K放送と同じである。人間の耳には聞こえない音域を削ぎ落してデジタルの鮮明さをもたらしたCD音質を2K画質とすれば、それ以上の音域と密度を求めたハイレゾを4Kに喩えるのはごく自然だろう。

さて、では4K放送にどれだけ意味があるのか?などと問うつもりはない。意味という点で言えば、実の所4Kに留まらない高細密な絵画像は美術的に大きな意味を持ちつつあるからだ。
絵画を高細密に撮影する事で、実物に触れなくても学術的調査ができるという話で、これはもう既に行われている。であれば同様に、ハイレゾで録音する事で通常気付く事のできなかった情報が得られるという点は否定できない。

ただし、これらは学術調査を目的とした場合に限られる。

人間には目と耳がある。これらは情報を受け取るための重要な器官だ。そしてこれらは個体差があり、また年齢と共に劣化するものである。
わかりやすいのが目だ。まずは色彩感覚に差が出る。流石にハイレゾを紫外線認識とまでは喩えない(実際そのくらい特殊だろうとは思っている)が、色盲をもつ人は決して少なくない。
更に、近視や遠視、乱視がある。これらは後天的に発生しうる異常で、補正はできるが完全ではない。
そして当然、老眼がある。加齢とともに眼球の筋肉が劣化して遠視になっていく。

これらの異常の有無にかかわらず、4Kの高細密な画像を明確に識別するのは難しい。画面に目一杯近付けば粒子の細かさを認識できるかもしれないが、それはただ粗探しをしているだけで、映像そのものを楽しんでいるとはいえないだろう。
テレビ番組を普通に楽しもうとする場合、画面全体が視野に収まる距離を保つ必要がある。俺の部屋には46インチがあるが、どんなに近寄っても1.2mくらいまでが限度だ。それ以上近付くと、見えている筈の画面の情報が理解できなくなる。
当然、そんな距離からでは画素そのものは把握できない。となれば、4Kなどはどう頑張っても認識できない訳だ。

同様の事がハイレゾにも言える。我々の聴力だって均一ではなく、個体差がある。聴覚異常だってあるし、老化によって劣化もする。耳くそひとつで聴き取り辛くなる場合すらある。
ハイレゾを音楽として楽しむ場合、どれほどの音量で聴くのが正しいのか?それすら個人差があるだろうが、そもそも通常聞こえない音を聞くために音量を大きくするべきか小さくするべきかもわからないのだ。小さい音量ではそもそも聞き取れない音が出てくるだろうし、大きい音量ではわずかな残響によって音が潰れてしまうだろう。普通に楽しめる音量で、果たしてハイレゾの音域は捉えられるのだろうか?

そして最後の問題がある。我々は、我々の目がどのようにものを捉えているかを完全に伝える術がない。よく言われるのは、個人が赤だと思っている色が果たして他人にとっても同じ色なのかという疑問だ。
もちろん、色としての赤を差して赤を認識しているのだから、そのものは赤だろう。しかしそれは階級を区別できているというだけだ。色盲の人は赤と緑が同じ色に見えるというが、それは区別する事ができないからである。区別はできても、認識する色彩として同じであるかどうかはわからないのだ。それが赤に分類される色であると感じた以上、赤の絵の具を使って表現するのだから。

音もまた同様ではないか。人は自分の聞いた音を完全に再現する事はできない。である以上、音をどう捉えるかは完全に個々の問題であって、先にも書いたが紫外線が見える人もいるように、超音波を聴き取れる人がいても不思議ではない訳だ。しかしやはりそれを一般的な他者に伝える事はできないのである。

ハイレゾが良く聴こえるというなら、それで構わない。ただしごく一般的な聴力を持つと自覚している俺は、その言葉を信用も理解もできない。何故なら俺にはその差異が全く理解できないからだ。そして同様に一般的な聴力を持つ人々にも理解できないのだろうと考えるのである。
どうしてもハイレゾの優位性を証明したいのなら、まずは自分の耳がどれほど優れているのかを見せてもらいたいものだ。

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  1. 2017/06/10(土) 19:05:11|
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