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「あの日見た君の横顔を、絶対に忘れない」 #22 疑念

翌朝は前日よりも30分早く起床した。植木と鉢合わせないためにである。
昨日の成果か、両足に軽い筋肉痛が出ていた。若干の気だるさはあるが、使命感が上回っている。
階下では既に母が朝食の用意を始めていた。挨拶ついでに「ジョギング行ってくる」と伝えると、驚いたように時計に目を向けた。
「まだ5時半じゃん!アンタ、ちょっと大丈夫?どこか頭でも打ったんじゃない?」
「頭打って健康になるんなら結構だろ」
言い捨てて、玄関を出る。このところは快晴が続いているが、これもまた改変の影響なのだろうか?

前日の結果を踏まえて、ゆっくり同じペースで3周半。休憩は取らず、ラスト半周を全力で駆け抜ける。
この時間帯ならば人通りはほとんど無いが、まだ若干暗いので周囲には注意しなければならない。とはいっても危険が差し迫ればカティルが教えてくれるという保証があるので、溝口自身はペースの維持に集中することができていた。

汗だくになって帰宅し、シャワーを浴びる。心地いい疲労感と共に襲い来る睡魔を、熱めの湯で振り払う。
着替えて朝食をとる。妹と同じタイミングでの朝食は2年ぶりになる。

30分早く起きたせいで時間が大分余ったので、今後のために新聞を読んでおく事にした。
ポストから新聞を取ってくると、母はますます怪訝な顔をしてみせる。あと10分もすれば父が起きてきて新聞を奪われてしまうので、ひとまず一面を集中的に読み込んでおく事にする。

読みながら、ふと思う。

(確かに妙な話だ。こういう状況でもない限り、ジョギングなんて始めようとはしなかったろうし、こうして新聞を読む事もなかった)
《この世界同様、貴方の日常も大いに狂い始めていると言えますね》
(そう悪いことばっかりでもないって事か…?)
《私からすれば、ただ厄介だという一点に尽きます。善悪で問う問題ではありませんよ》
そんなものか、とひとりごちる。少なくともこの状況は、溝口にとっては敵でしかない。敵がいるから備える、それだけの事である。

学校へと向かう電車の中、もうすぐ中間テストだという事を思い出す。

(確か、5月末頃だった筈だ)
《行事予定によれば、例の学級長会議の翌日からですね》
(マジか。まいったな…完全に失念してた)
《テスト勉強というイベントが、どのように処理されるかにもよりますが》
(つっても前日だろ?レーティアだけ外して二人を呼び出せるもんかね)
《通常ならば難しいでしょうが…心配せずとも、考えるのは私達ではありませんよ》
(あ、そうか。必要な展開に至る改変は、神に丸投げしていいのか)
《整合性や時系列だって、必要ならば向こうでどうとでもできるでしょうね。中間テストそのものが強く認識されずに流される可能性もあります》
(テストそのものが無くなったりしねえかな…)
《さて、どうでしょうか》

ともかくも溝口は、誰かが話題に出すまではテストについて触れない事に決めた。成績はどうせ改変されるに違いないが、最悪の場合はこのところの騒動を言い訳にする事もできるだろう。

教室に入ってしばらくボンヤリしていると、やがて相川とレーティアが登校してくる。カティルによれば、焦点は発生していない。
風紀委員との決着はついたものと考えてよさそうだった。だが、気を抜いていられる保証は何もない。
連れだって教室に入ってきた二人と挨拶を交わし、昨日の首尾を訪ねた。

「昨日は結局、どうなったんだ?」
「いや、それがさ…」
相川は気まずそうにレーティアを見る。当のレーティアも赤面しており、あまり積極的に話したい内容ではないらしい。
溝口は軽く二度頷いて、状況は察した、という顔をしてみせた。実のところ、カティルから詳細は聞いているのだ。
「そうか、何があったかは聞かない事にしとこう。結果としては?」
「それなら、ひとまず新垣先輩の説得には成功したよ。今後は便宜を図ってくれるそうだ」
「話してみたら、とても良い方でした」
レーティアが嬉しそうにそう言ったので、溝口は内心溜息をついた。やはりレーティアは、状況をまるで理解していない。少なくともそのようなキャラ付けがなされており、周囲が気を使ってやらなければ、自由奔放に博愛を振りまくのだろう。
宮野と一対一で話をするとなれば、何の躊躇いもなく自分が宇宙人であると語るにちがいない。

《ですが、決め手に欠けます》
(新垣に証拠を見せる際、髪の毛が動くというだけで信用しなかった新垣は、髪の毛を掴んだ。それで暴走した)
《宮野さんも同じ事をするかもしれないとなれば、相手に危害を与えるかもしれないのですから、レーティアさんは躊躇するでしょう》
(つまり、新しい証拠が出せない以上は与太話にしかならない。宮野はレーティアを知らないから、疑うだけで終わるだろう)

次に何かが起こるとすれば、それはレーティアと宮野の個人的な友人関係の構築にちがいない。
宮野はレーティアについての記事を書くことができないはずだ。それは宇宙人だという自称を信じることができないためで、そのためにまず人間性を理解しようと努めれば、尚更煙に巻かれる事になる。そうして身動きが取れないならば、川上と牧村は宮野が秘密を守れる人間だと判断して警戒を緩め、関係性が強まれば、状況はどんどん泥沼になっていく。

《概ね同意です。強いて言えば、相川さんがその中でどのような役割を持てるかが鍵でしょうね》
(だが、今のところ相川は単なる巻き込まれ型だ。ああいうタイプが主体的に動くのは、大事件が発生した時くらいだろう)
《ですから、主役のキャラに魅力がないとなれば、何かしら起こる可能性があります》
(…勘弁して欲しいよなあ。そうかあ、クソ、主役はあくまでも相川なんだな。勘違いするとこだった)
《そう悲観するものでもありませんよ。テンプレート通りのキャラクターでは無個性過ぎて主役交代というのは、珍しい事ではありませんから》
(そんな事期待しちゃいない。問題なのは、あるべき流れが理不尽な改変のせいで滅茶苦茶にされる事だ…おっと)
《はい、その通りです。理念を共有できて嬉しく思いますよ》
(なあ、俺は本当に俺のままなのか?お前、俺に何かしちゃいないよな?洗脳とか…)

溝口は深く溜息をついた。頭の中ではカティルとあてどない会話をしながらも、不思議と授業の内容はすんなりと頭に入ってくる。
あるいはこの脳内会話の全てがカティルによるシミュレートなのかもしれない。そうして溝口自身の思考がシミュレートされたそれに沿うようになれば、本来の溝口の人格というものは、一体どこにあるのだろうか?
少なくとも、以前の自分とは何もかもが違っている。カティルにより正気を取り戻す前のキャラクターである溝口新はすでに無いが、ではそれ以前に存在していたはずの無気力な少年は、一体どこに?
記憶だけは連続している。だが、それをもって自分が自分である事を立証はできない。重要なのはその時何を考えたか。

(何を考えている?俺は…)

カティルは答えない。
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テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2018/11/30(金) 20:03:46|
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微妙な気温

どうもちょいと風邪っぽい。昨日風呂上りに薄着だったのがまずかったのか?
このところ日中は晴れるとやけに暖かいし、かと思うと急に冷えたりして体温調節がおかしくなっている。この時期にまだウィンドブレーカー一枚で寒さが凌げているというのがおかしいのだが、日が出るとそれでも充分暑いからなあ。
汗かいて冷えて風邪にはちがいない。

じきに12月だ。今年はまだ霜すらおりていない。毎年12月頭にはぐっと冷えて雪が軽く積もるのだが、この分だと年内は雪すら降らないのかもしれない。

どうせ雪が本降りになるのは2月以降なんだ。今年の大雪もそうだった。

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  1. 2018/11/28(水) 20:04:44|
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「あの日見た君の横顔を、絶対に忘れない」 #21 用

以降の会話は、スマホを用いたテキストメッセージによって行われた。

「この写真が本物であるという証拠は?」
『さっき無音アプリで撮った。だとしても、アンタにはこの場で写真が本物かどうかを確認する手段はないし、その必要もないハズ』
「それがお前のスタンスだって事だな」
『そういう事。私はデマをばら撒いてるつもりはないけど、それをどう受け取るかは読者次第でしょ』
「俺がこの写真をばら撒いても?」
『アンタはそんな事をする奴じゃない。仮にやったとしても、私であることを証明できない。その前にアンタ自身の盗撮が疑われる』
「俺にもお前を信じろと?」
『信じてもらうしかない。私だって人並みに頭は働くつもり、なんでもかんでも記事にしようとは思わない。でも、何も知らないんじゃあ何も判断できない』

溝口は、ふう、と小さく息をついた。ここで宮野を「信用できない」と切り捨てるのは簡単だ。だが、それは恐らく、正しい行為ではない。
問題はそこにはないのだ。重要なのは、これが劇であるという事なのである。そして溝口による反論は逆効果をもたらした。
負けを認める事こそが必要とされているのだ。そして厄介ごとを抱え込めば抱え込むほど、物語は面白くなっていくだろう。

「わかった。俺に話せる事は何もないが、お前とレーティアさんが直接話す機会をつくってやる」
『本当!?…横槍無し?』
「難しいが、機会がない訳じゃない。牧村がいない時を見計らって、相川と川上をレーティアさんから引き離す事はできると思う」
『具体的には?』
「考え中だ。うまい作戦が思いついて状況が整うまで時間がかかるかもしれない。だが一か月、いや二週間以内に何とかする」
『長い。一週間では無理?』
「牧村が問題だ。あいつは勘がいい、迂闊に動けない。都合よく委員長会議でもあればいいんだが」
『次の委員長会議は確か…十日後だっけ。確認しとく』
「頼む。決行時に連絡する」

話はついたので、これ以上ここにいる理由はない。すっかり冷めてぬるくなったコーヒーを一気に飲み干すと、溝口は財布から千円札を出してテーブルに置いた。
それを見て宮野が困惑の声を発する。
「ちょっと、アンタ…」
「自分が飲み食いした分の金は払わせてもらう。パンケーキもうまかったしな」
「それは…いいんだけど…」
何か言いたげな宮野を残し、溝口は席を立った。こちらを見ていた店主に会釈をして、足早に店を出る。

時計を見ると、ほぼ1時間が経過していた。カティルに状況を確認する。

(どんな状況だ?焦点は?)
《まだ残っています。まだ何かあるのかもしれませんが、ひとまず平常通り帰宅するべきでしょうね》
(わかった。それで、学校の方はどうなった?)
《あなたの予想通り、乱痴気騒ぎになりました。幸い事態は生徒指導室内部だけで完結し、外部には漏れていないようです》
(いっそ事件になってくれりゃあ、宮野にも大義名分が立ったろうにな)
《随分と彼女の肩を持つようになりましたね》
(距離感が近いんだよ。わかるだろ?俺はああいうのに耐性がねーんだ)
《いえ、むしろ良い事だと思いますよ。現に、この状況に対する理解も深まった事ですし》
(そうなのか?)
《改変者の嗜好、とでも言うべきでしょうね。コメディよりも『こっち』の方が好みのようです》
(俺にはよくわからん。面白がってないか?お前)
《観察者としては、とても興味深いです。向こうの方でも貴方の性分を把握したようですし》
(…ひとつ聞くが、お前、神と繋がってないよな?)
《わかりません。改変者側が私の存在を感知している可能性はゼロではありませんから。しかし私が意図的に情報を流しているかと問われれば、それはノーです》
(まあ、都合が悪くなるだけだもんな。今のは聞かなかった事にしといてくれ)
《ああ、それと…》
(何だ?急に勿体ぶって)
《先程の写真ですが、紛れもなく本物でした。良かったですね》

「ああああ!!もおおお!!!!!」
溝口は怒声を上げて頭を掻きむしった。人のまばらな駅前とはいえ、周囲の視線が一斉に、一人のバカに向けられる。
と、スマホに新しいメッセージの通知。見ると、宮野である。

『さっきの写真、悪用しないように』

「悪用って何だよおぉぉ…!」
もはや、悶絶、である。その場にうずくまる溝口に、カティルが無慈悲な追い打ちをかけてきた。

《悪用はしないようにとの事ですから、正しく活用すればいいのでは?》
(正しく活用って何だよ!バカかお前は!)
《何って、ご存じでしょうに。ポニーテール女子のふとももと下着、直球ど真ん中ですね》
(お前絶対あっち側だろ!絶対あっち側だろもう!!今日一日黙っててくれ!!)
《では、そうします。焦点はもう過ぎたので、ご安心を》

茫然自失のまま電車に乗り、とぼとぼと帰宅して部屋に閉じ籠る。
しかしいくら悩んでも解決が見えないので、その晩は写真を二度『活用』した。

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  1. 2018/11/26(月) 21:54:43|
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特になし

生産的に生きると言ったな?あれは嘘だ。

今日は午前中暇だったので、キンドルで「Aチャンネル」単行本を全巻買い、読んでいた。
そしたら夜でした!おしまい!!!!

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  1. 2018/11/25(日) 20:56:39|
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だらけた

今日は全力でだらけた休息日。午前中は録画消化の後少し買い物に出たり、家の中のメンテナンスをやったりした。

明日はもうちょい生産的に生きようと思う。

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  1. 2018/11/24(土) 22:57:35|
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能登に行った

昨日は悪天候の中仕事をして、帰宅後すぐに荷物をまとめて旅に出た。連休は3日間あるので、能登半島で丸2日間のんびり周遊する予定である。

が、出発して2時間、金沢を過ぎたあたりで体調の異変を感じる。どうも顔が熱い。というか普通に熱出てるじゃねえかこれ!
そういえばこの日は目が暗さに馴染むのに時間がかかるし、どうも運転中の判断が若干鈍い。どう考えても風邪をひいた。
風邪をひいたというより、多分、日中既に風邪をひいていたのだろう。

ひとまずドラッグストアで風邪薬など買い込むが、段々と症状が重くなっていくように感じる。風邪だと自覚してしまったから余計にそう感じるのだろうが、どうにも集中力に欠けて危ない。
これ以上は危険と判断し、21時前に志賀の道の駅で停車。本当はもう少し進むつもりだったのだが、無理は禁物である。
この頃になると、くしゃみ・鼻水は出るわ、喉はイガイガするわと風邪の症状のオンパレードだった。
寝床の用意をし、風邪薬を飲む。4年前に買った薬がちょうど一回分残っていた。いつもは頭痛が出てから飲んでいたのだが、さすがに車中泊で風邪をひきすぎだろう。風邪ではなかったのかもしれないが。

先日新たに自己復元式の8センチエアーマットレスを導入したので、これまで使っていた2センチの硬いマットと6センチのスポンジマットの間に挟んで使ってみた。これにより当然かなりフカフカの寝床になるわけだが、冬場は下から上がってくる冷気に対し断熱効果も期待できる。ただし展開にはやや時間がかかる。
掛け布団は春・秋用の寝袋型と冬用の毛布を積んでいるが、実は夏布団をまだ降ろしていなかった。というのも夏布団は湿気を吸ってもサラサラなので、どうしても湿気の籠りがちな車中泊ではこれを使った方が快適だからだ。
夏布団の上に毛布をかければ大概の寒さはへっちゃらなのだが、今回はそれでも若干寒気を感じたので、その上に更に寝袋を広げて掛けた。上3枚下3層フカフカというかつてない重寝床で、これなら氷点下でも余裕で耐えるだろう。

夜中2度ほど喉が渇いて起きたが、外が雨風で荒れている中でもしっかり汗をかくほどの暖かさで充実した睡眠がとれた。お陰で起きたのは6時半を回ったころで、珍しく寝坊である。いつもの車中泊では5時頃には目が覚めているのだが。

風邪の具合は、ひとまず悪化は避けられた感じだ。懸念していた頭痛も出ておらず、体力の消耗と全身の倦怠感、それと若干の思考力の低下を除けばおおむね問題がないように思えた。
車を運転していく事を考えると風邪薬は飲めないので、昨夜買っておいた栄養ドリンクを飲み、一路のとじま水族館へ。道中コンビニでおにぎり二個。食欲は通常通りあるので、カロリーで足りない体力を補っていく形。

8時半ごろ到着、9時開館。大人1850円。

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ダイバーとの比較で、ジンベイザメの大きさがよくわかる。とはいえ若干遠近法だが。

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アクリルガラスのせいか、昔の特撮みたいに写ったアカエイ。

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なんだかミニチュア感のある不思議水槽。こういうのは何時間でも見ていられる気がする。

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こっちは本物のミニチュア。ここは潮を再現した水槽だったのだが、その機能は失われた様子。後方に見える配線は建物の灯りか。意義をなくして朽ちていくのみである。これも廃墟といえようか。

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今回一番心に残った奴ら。ホッケ。なんだかやたらかわいいんだ、こいつら。食べてもおいしい。

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サンゴはHDRで撮ると異物感がやばい。宇宙のイメージが海中にある。

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ここのイルカプールはフンボルトペンギンや他の回遊魚と共用。割と珍しいのではないかと思う。

他にも、高速で窓を拭くコツメカワウソとか、直腸検温されているゴマフアザラシなど見たのだが、写真的にはあまり良いのが撮れなかったので掲載しない。
イルカに餌をあげたり、コツメカワウソと握手をしたり、アザラシを触ったりもした。アザラシは結構ヌメヌメブヨブヨしていたよ。

11時、水族館を出て近くの温泉へ。ひょっこり温泉島の湯、大人500円。
小雨の降る露天風呂で体をしっかり温めて、能登島バーガー(ふぐ)500円で軽めの昼食。

12時、帰宅決定。具体的にどこが悪いとははっきり言えないのだが、この脱力感はただ事ではない。下手したら何日か寝込みかねないタイプの風邪だ。昨夜の風邪薬と栄養ドリンクである程度抑え込めてはいるのだろうが、このまま進めば間違いなく来週は仕事ができなくなる、と判断した。

14時、いつの間にかできていた道の駅白山で休憩。ソフトクリーム350円はボリュームたっぷりでずっしり重たく、バニラ味の筈なのに若干塩気も感じる。うまい。
何故か知らんがこの日限定で年末ジャンボの販売所が出張しており、客もいないのに販売員数人が声を張り上げている。見ているとなんだか寂しくなったので、連番でプチを10枚だけ買った。どのみちどこかで買うつもりではあったし、これで年末までは当たる妄想で生きていける。

15時半、帰宅。どうにも寂しい旅にはなってしまったが、こればっかりは仕方がない。しっかり休んで体調を回復させなければ。

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  1. 2018/11/23(金) 21:03:58|
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「あの日見た君の横顔を、絶対に忘れない」 #20 知る権利

溝口は精神的に押されていると感じていた。それは改変された設定から来る負い目なのか、あるいは単に相手が嫌いではない女子だからかもしれない。いずれにせよこの話は、長引けば長引くほど不利になると思えた。
どの道今はこれ以上話せる事も無い。宮野のカードは既に出尽くしているから、エルシィについてここで話すのは得策ではないだろう。彼女の存在はある意味で先の噂を補強する要素にもなるが、溝口からすればやはり説明のしようがない。
ここは一旦話題を逸らしつつ、相手の弱点を探り出して話を終わらせるのが得策と思えた。

「そもそもお前、なんでレーティアさんを探ってるんだ?前に『何か怪しい』とか言ってたが、それだけか?」
この質問に、宮野はあからさまに渋い顔をした。
「アンタねえ、何言ってんのよ。新聞部なのよ?校内で何か怪しい事があれば調査する、それが仕事でしょうが」
「ああ、ああ、そうだな。けどよ、事件でもない個人の秘密を暴く事に何の意味がある?それが新聞の役割なのか?」
「まったく、アンタは…」
宮野はすっかり呆れたという風に頬杖をついて、溝口をきっと睨みつけた。
「そうやってアンタは、昔の話を持ち出すつもり?部を辞めた時みたいに?もういいじゃん、アンタは部外者なんだから…!」
その剣幕に一瞬押されたが、逆に言えばそこがウィークポイントという事でもある、と溝口は判断した。
溝口の知らない『部を辞めた時の話』はともかく、この新聞の意味という所には、宮野自身わだかまりがあるのではないか?

「世の中には、別に知らなくたっていい事もあるだろ。知らない方が幸せな事だって、いくらでもある」
溝口は敢えて優しく、諭すように言う。欲しいのは議論であり、感情的な言葉のぶつけ合いではないからだ。
すると、宮野はまだ不貞腐れた顔ながら、この仕掛けにうまく乗ってくれた。
「…レーティアさんの秘密が、そうだって言いたい訳?」
「そうかもしれないし、そうでないかもしれない。どちらにせよ、それは個人が秘密にするべきだと考えた結果だ。
 お前にそれを知る必然性があるのか?知って、新聞を書いて、ただの野次馬連中に知らせてやる必要があるのか?」
「でも、人には誰しも『知る権利』がある。その権利を妨害する事は、何ものにもできない」
宮野はその言葉を、不自然なくらい明瞭に言い切った。

(どこかで聞きかじったような事を言う…)
《それが彼女なりの矜持なのでしょう。どのような理由があるのかは不明ですが、崩すならそこでしょうね》

「知る権利、か」
溝口はその言葉を復唱し、眉を顰めて続ける。つとめて格調高く。苦悩に悩む喜劇役者のように。
「人に『知る権利』というものがあるとなれば、同時に『知られないようにする権利』もあると思わないか?」
「…何よ、それ。逆に言えばって奴?」
「いや、そのままの意味でな。確かに、知る権利は大事なものなんだろう。命に関わるような大事なことを秘密にされてちゃあ、たまらない。
 だが同時に、これはなるべく他人に知られたくないぞ、って事もあるわけだ。そこには知られないようにする権利があって、こいつが知る権利と拮抗しているから、世の中のバランスがとれているんだな。そうでなきゃ大変なことになる」
少々おどけた口ぶりで話したのが功を奏し、うまく宮野の興味を引いたようだった。
「大変な事って?例えば?」
先を促してくる宮野に、溝口は勝利を確信した。

「簡単な事だ。そうだな…
 例えば、これは本当にひとつの例としての話だが、俺がお前の下着をどうしても見たいと言ったら、どうする?」

この設問は、宮野を大いに動揺させた。溝口としてはこれでもなるべくマイルドな内容にしたつもりで、あるいはもっと性的な設問でなければ拒絶してくれないかとも推測したのだが、生憎とここはアウェーである。即座に店を叩き出されるような話はできない。
いずれにせよ即答はできない筈の設問である。無論断られるのが大前提で、その過程で自らの過ちに気付いてもらえばよい。
宮野は顔を真っ赤にして俯き、小さい声で言う。
「それは…溝口の『知る権利』って事?」
「そうだな。そしてお前には、『知られないようにする権利』がある。まさにこれは対等である訳だな」
溝口は明快に答えた。内心はすっかり勝ち誇った気分で、後は相手の降参を待つばかりである。

宮野はまだ俯いたまま、モジモジと顔を赤らめている。その状態が2分近く続いたろうか?おもむろに、
「あれ?アンタのスマホ、私のアドレスって登録してなかった?」
唐突にそんな事を言い出したので、溝口は怪訝に思いながらも自分のスマホをポケットから出し、テーブルの上に置いた。
「何だろうな?こないだのアップデートから、微妙に調子悪いんだわ」
とぼけてみせる。溝口が身に着けている以上、スマホは改変の影響を受けていない。一旦体から離せば、改変された情報が流れ込んでくるのだ。
「…ああ、来た来た。変なの…」
宮野は一人で何事か納得している。その意図はよくわからないが、溝口はこの機を逃すつもりはない。
「それで、さっきの…」
言いかけたところで、スマホに通知が入ってくる。タイミング的に、宮野からという事には違いない。

内容を見た瞬間、時間が止まった。カティルの起こした現象としても、溝口の気分としても、である。
送られてきたのは、一枚の画像である。全体的に暗い画面、両側にぬっと出た艶めかしく白い物体、その奥に見える灰色の…布。
なんということか、事もあろうに宮野は自分自身のパンツを撮影し、送り付けてきたのだった。

時間が停止しているので、画面を消す事も、目を逸らす事もできない。
(待て、待て、待ってくれ。これはまずい)
《はい。ですから時間を止めています…落ち着いてください》
(この状況で落ち着けると思うのか!?)
《逆に興奮させてしまっているようですね。無理もありませんが》
(解って煽ってるだろ!お前!)
《はい。僭越ながら、ここで鬱憤を発散して頂くべきかと思いまして》
(余計に溜まるっつってんだよ!いいから動かしてくれ!)

動けるようになった途端、溝口はスマホの画面を消し、すっかり狼狽しながら小声で宮野に詰め寄った。
「お前、これ、一体…!」
すると宮野は、口に指を当てて『静かに』というジェスチャーをした。その視線の先に彼女の父親がいるのは明白で、その点についても身のすくむ思いである。
すると再度、スマホに通知が入った。恐る恐る見ると、目の前の宮野からメッセージである。

『これが私の回答』

完敗であった。

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  1. 2018/11/21(水) 20:24:53|
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「あの日見た君の横顔を、絶対に忘れない」 #19 過去

そのパンケーキは、あまり飾り気のないものだった。厚手のホットケーキに粉砂糖とシロップがかけてあるだけのように見える。
ナイフを入れると想像以上に柔らかい。切り取ったパンケーキを口に含んだ途端、しっとりした食感と共に口の中にバターの香りが広がった。
「成程…」
それこそが、指示にはない、溝口個人の素直な感想である。彼はこれまでパンケーキというものを食べた事がなく、ホットケーキと何がどう違うのか理解できずにいた。それが今日、『パンケーキとは、上品なホットケーキである』というのがわかったのである。
丁寧に作ってあるホットケーキなのだから、不味いはずがない。続けざまに二口、三口と食べる溝口を見て、宮野は満足げに笑ってみせた。
「どう?結構なもんでしょ。専門店にだって負けてないんだから」
そう言われて、溝口は一瞬返答に窮する。カティルからの台詞指示は『まあまあだ』というもので、これは強がりにしてもあまりに不作法すぎると思えたからだ。
咀嚼で少しの間を作り、飲み込んで、慎重に自分の言葉で返す。
「…正直言って、パンケーキってのは初めて食べた。専門店のがどういうモンかは知らんが、これはうまいと思う」
「あら、本当に思ったより正直」
宮野にしてもこの返答は想定外だったようだ。

パンケーキを食べ終え、コーヒーを一口飲む。本題を切り出すタイミングはここしかないという所で、やはり指示が来た。
だが、宮野はまだ食事中である。人がものを口に入れている時に話しかけるのは、あまり行儀の良い行いではない。
食事中の作法について、溝口はその家庭環境において小さい頃から、そうするのが当たり前であるかのように、身につけてきた。
それは、溝口の母親が良家の出であったためである。箸の持ち方は当然として、食器の持ち方や食べる順番、食事中の姿勢に至るまで、物心つかない頃から丁寧に教えられ、体に染みついている。
今となっては溝口自身、食事中の自分が周囲から若干浮いているのを理解していた。しかしその事で不利益を被るという事はなかったし、周囲に合わせるためには、自分自身不愉快にならない程度には崩しもする。昼食を専ら購買のパンで済ませるのも、それが主な理由であった。

食事をしている相手をじっと見るのも不作法なので、薄いカーテン越しに往来を見る。この時間は6限で終わる生徒の帰宅時間からはズレていて、電車も先ほど出たばかりで人通りが全く無い。やはりこの商店街は、泉光高校生徒くらいしか利用する者がいないのだ。であればとても商売になどならない筈で、これらの店はこれからどのように営業を続けていくのだろうか?
いや、そもそもこれらの店は一体どこからどのように発生したものであろうか?以前この場所に存在した?あるいはどこかの店のコピー?それとも、完全にゼロから創造されたものなのだろうか…?

その思考をカティルに伝えようとした途端、宮野が口を開いた。
「アンタもしかして、ここに何しに来たか、忘れてるんじゃないでしょうね?」
咄嗟に(神が痺れを切らしたか?)と判断し、指示を待たずに答える。
「そりゃ、こっちのセリフだよ。コーヒーだパンケーキだと充分堪能させてくれて、果たしてこのまま帰っていいのかどうか思案してたとこだ」
「あら?いい心掛けじゃない。だったら、レーティアさんについて知ってる事、全部話してくれるよね?」
皮肉めいた言い分はお互い様である。どの道素直に話すなどとは思ってもいないのだろう。無論、溝口にしても話すつもりはない。
どの道、神からの指示は溝口には合わなくなってきている。この状況がパターン破りの結果であるなら、今更また恐れて萎縮する必要はないと思えた。

(まどろっこしいな。腹の探り合いはもう充分だ。ここからはアドリブでいく)
《もう充分アドリブですよ。重要な情報があれば知らせます》

「前にも言ったが、俺は本当に何も知らんのだぞ。逆に聞きたい、なんで生徒指導室に行かなかった?レーティアさんに呼び出しがあったのを知らないのか?」
切り出すと、宮野の表情が少し硬くなったように見えた。真剣になったという事かもしれない。
「言っとくけど、私はアンタの『知らない』は信用してない。レーティアさんが風紀委員に呼び出されたのも知ってる。
 その上で、この件にアンタが噛んでるならレーティアさんを追っても無駄だって思ったの。どうせ川上さんか牧村さんに足止めを頼んでるんでしょ?」
一瞬(読まれている)と思ったが、そうではない。そもそもが後出しジャンケンなのだ。宮野が溝口をよく知るキャラクターであるのは解ったのだから、これは不思議でも後手に回ったのでもない。
しかし、そこを認めてしまえば付け入るスキを与えてしまう事になる。
「そりゃあ、いくらなんでも深読みしすぎだろ」
とぼけてみせると、宮野はムスッとした顔で付け加えた。
「一応言っとくけどね、私、アンタらが昼休みの屋上で相談してたの知ってるから。バレないように距離とってたせいで何を話してたのかは聞き取れなかったけど、アンタがあの連中を丸め込んだのはわかってるの」
「どこまで聞こえてたのかは知らんが、それこそ勘違いだぜ。そもそも俺が呼ばれたのは、新垣先輩に対処するためだ。レーティアさんの秘密が何なのかは知らされてないし、ぶっちゃけ知りたいとも思ってない。興味がない」
平然として答える。実際、それは半分くらいは本当の事なのだ。

が、そこで宮野の表情が変わった。勝ち誇った顔という比喩表現がしっくりくるような、そんな晴れやかな表情である。
「そう。アンタはあの連中とはあまり関りがない、そう言いたいのね?そうなんだー、へーぇ。
 …じゃあ、昨日の朝、アンタはあの4人とどこに行ったのかな?随分と恰好なんかつけちゃって、そのくせ牧村さんに会った途端に土下座までしてたわよね?あれ何?」
何だと言われても、と言い返したい気分で再度窓の外を見た。自分の後方に目を向ければなるほど確かに、そこからは駅が見えていた。

相手が溝口を追い詰めるつもりなら、後からいくらでも状況を作れるのである。それが解ってはいても、追及される気分というのは決して良いものではない。
このままとぼけ続けても、その都度後出しの証拠を提示されるのだろう。それで最終的には宇宙人という単語にまで行き着くのかもしれない。
であれば、ここは一旦引き下がるべきだろう。何を知っていて何を知らないのか、まずそこを明確にした方が良い。

「わかったよ、降参だ。お前の言う通り、俺はあいつらとつるんでる。昨日はレーティアさんの買い出しに付き合えと呼び出されたんだ。土下座はまあ…金がなくてな」
「土下座してお金借りたの!?呆れた…。ここ来れば貸したげたのに」
「お前に借りを作んのは怖いんだよ」
何気なく答えてみせた後、少し引っかかる感じがした。だが、それが何なのかはわからない。

宮野はいつの間にかICレコーダーをテーブルに置き、しっかりと会話を録音していた。『言質』の可視化という訳だ。
「それで?電車に乗って、どこに行ったの?」
「徒貝のショッピングモールだ。ただ、俺は現地ですぐ別行動になったから、あいつらが何を買ったかとかは知らん。昼飯を一緒に食った位で、帰りも別々になったからな」
事実を淡々と話すと、宮野は露骨に不満げな顔をした。
「何それ。結局何もわかんないじゃない!そもそもアンタ、一緒に行く意味あったの?」
「それについては俺が聞きたいくらいだ。結局、電車賃やら飯代で借金を増やしただけだからな」
「はぁ…」
宮野は頭を抱え、溜息をついた。

が、ここでまた疑問が顔を出す。
「なあ、なんで疑わないんだ?ただ何をするでもなく行って帰ってきただけなんて、いかにも馬鹿馬鹿しくて嘘臭い話だろうに」
よせばいいのに尋ねると、宮野は苦笑いをしながら答えた。
「何でって…いかにもアンタらしい話だからじゃん。取材に行って手ぶらで帰ってくるなんて、日常茶飯事だったくせに」

刹那、時間停止が来た。

《重要な情報です。貴方は元・新聞部だったようです》
(そういう事か…。これでこの関係性に得心がいった)
《それだけではありません。現在、新聞部は彼女一人です》
(てぇ事は、俺が辞める前は二人で組んでたのか。道理で無駄に距離が近い訳だ)
《まるで恋人のようですね》
(そういうの、マジでやめてくれ。こっちも薄々そんな感じはしてたんだ。意識すると諸々やりづらくなる)

時間が動き出しても、溝口は先の言葉に対しどう返すべきかわからなかった。
内容だけを見れば、これは溝口の嫌う『わかったような言葉』である。それは設定に沿うだけの内容で、物事の本質を捉えていない。だが、宮野の言うそれは牧村とは違い、欠点をあげつらうものではなく、ただ容認するだけのものだった。
そのことが現実に即していないとしても、そのように他人に認めてもらうというのは、溝口にとって初めての経験なのだった。

だから、溝口はその瞬間必死に考えて、考えて、そうしてたった一言「それは、すまなかった」とだけ答えたのだ。

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  1. 2018/11/20(火) 22:08:50|
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「あの日見た君の横顔を、絶対に忘れない」 #18 宮野

6限目が終わり、放課後になっても、溝口は何ら有効な手段を思いつく事ができなかった。
それはカティルにしても同じで、まず何をするにしても焦点が当たらなければ影響を及ぼす事はできないという結論である。

(かといって、生徒指導室に出向く理由が無い)
《再度、相川さんと話をしてみるというのはどうでしょう》
(それこそ何を話す事がある?やっぱりさっきの作戦は問題があるって事にするのか?代替案が出ないぞ)
《役割を入れ替える位でしょうね。宮野さんを引き受けるしか選択肢もありませんが》
(厄介だな。実際問題、俺はあいつの事を全く知らん。引き受ける理由もないしな)
《貴方が導き出したこの状況は完璧ですね》
(嫌味はやめてくれ、取り返しのつかん事になってるのはこっちなんだ…諦めるしかないか)

相談などするまでもなく、既に相川達は生徒指導室に向かっている。追いかければまだギリギリ間に合うだろうが、その行動に意味を持たせる事はできないだろう。つまるところこの問題は、溝口個人にしか認識できない問題なのである。

「…ダーメだ、諦めよう」
そう呟くと、溝口は鞄を持ち教室を出た。これ以上考えても策は浮かびそうになかったし、とうにタイムリミットは過ぎている。
自分の犯した過ちは自分のものとして受け入れなければならない。それを知っているという事と、飲み込んで実行に移せるかどうかは別問題なのである。

正面玄関を出て、校舎を振り仰ぐ。今頃生徒指導室では乱痴気騒ぎが始まっているのだろうか?
溝口はひとつため息をついて、肩を落とした。喪失感と脱力感。少なくとも、一旦肩の荷は降りた。
明日からの事を考えると気が重くなるが、どう転ぶかはわからない。くよくよしても仕方のない事ではある。

懸念を振り払うように頭を振り、勢いをつけて歩き出す。「来るなら来い」、口の中で小さく呟いた。

「溝口ー、ちょっといい?」

突然、何者かに声を掛けられた。校門を一歩出た所である。
まさか、と思いつつ見ると、声の主は宮野だった。待ち伏せをされていたらしい。

(なんで宮野がここにいる…?!)
《それは直接聞くべきでしょうね。焦点はあちらとこちら、同時に来ています》
(同時進行か?向こうから仕掛けてきたのか)
《渡りに船、ですね。どうしますか?》
(指示はどうなってる?様子を見たい)
《『宮野、お前がなんでここに…』です》

「宮野…お前、なんでここに…?」
「そりゃ勿論、取材のためでしょ。アンタに聞きたい事があるのよね」
溝口の動揺を嘲笑うかのように、宮野は悪戯っぽく笑みを浮かべていた。
何らかの意図があるのは確かなようで、指示を待つまでもなく、この話は断れないものだとわかった。
だが、了解を即答できるものでもない。回答を渋っていると、宮野は何かを察したような顔をして小さく頷いた。
「じゃ、駅前の喫茶店に行きましょ。ここじゃ落ち着いて話もできないだろうから」
「お、おう…」
溝口の答えを待たず、宮野はすたすたと歩いていく。慌ててその後を追いながら、溝口は彼女の揺れるポニーテールから目を離せずにいた。

今朝見た喫茶店の扉をくぐると、芳醇なコーヒーの香りに全身が包まれるような気がした。
全体が茶色で統一されたシックな店内は、落ち着いているといえば落ち着いているが、おおよそ高校生の相手をするには格調高すぎるように思えた。見ればテーブルや椅子もかなりの年季もので、しかし綺麗に磨かれており何とも言えない艶がある。天井から下がっているランプシェードの柔らかな明かりは、この時間にはあまり役に立っていないようだった。

客の姿はなく、カウンターの向こうには店主らしい初老の男性がいたが、こちらを一瞥するだけで一声もない。
宮野は一番奥のテーブル席に腰を下ろしたので、溝口はその対面に座るしかなかった。
座るなり、宮野はメニューを溝口の前に差し出してきた。
「何でも好きなもの頼んで。遠慮しないでいいから」
買収にしてはあからさますぎる、と溝口が一瞬渋ると、即座にカティルから指示が来た。
「ここ、お前の家だろ。奢るとも言ってねえし。たちのわるい客引きかよ」
内心焦りながらも落ち着いて言うと、宮野はまたも悪戯っぽく笑ってみせた。恐らくは定型文に近い冗談だったのだろうが、溝口にはまだ状況が飲み込めていない。

(こんな設定が順次出てくるのか?)
《どうやら、貴方と宮野さんの関係性を掘り下げたいようですね。指示は来ています、落ち着いて対処しましょう》

「…まあいいや、こちとらわかってて乗ってんだ。ホットコーヒー、砂糖多めで頼むわ」
溝口はメニューには目も通さずに言う。これまで何度か来たことがある設定だと解釈したのである。
すると宮野は、
「はいはい、アンタいっつもそれだけよね。たまにはパンケーキなんてどう?オススメなんだけど」
と、すっかり飾るのをやめた表情で淡々と返してきた。
「お前、俺が金欠なの知ってんだろ?正直コーヒー400円だって結構痛いんだからな」
店主に聞こえないように小声で言うと、それを受けた宮野は片手を挙げて店主に注文を告げた。
「父さーん、コーヒーとパンケーキ2つずつね!」
「おいこらちょっと待て」
止めるが、宮野はキョトンとした顔で言う。
「いいじゃん、情報料情報料。不義理だと思われたくないし?」
「俺は喋るなんて一言も言ってねーんだけど!?」

ここまでの会話で、溝口にもおおよその関係性が見えてきた。
どうやら宮野とは冗談や軽口の通じる、言わば悪友に近い関係であるようだ。顔なじみどころではない、ある程度相手の出方がわかっている間柄という事である。
どういった理由でそこまで近しい関係になったのかは不明だが、とりあえず今のところはこの小気味よい会話に身を委ねても良さそうだった。
指示は逐一来ており、溝口は当事者であるにも関わらず、傍観者の気分でいられるから気楽なのである。
突然、元カノなどといった設定が放り込まれない限りは、だが。

「この店は相変わらずだな…」
溝口がそう呟いてみせると、宮野が噛みついてくる。
「なにそれ。相変わらずガラガラだって言いたいの?」
「そうじゃねえよ。前に来たのは去年の秋頃だったからな…変わってないって言ってんの」
「たかだか半年くらいで変わる訳ないじゃん。この店、おじいちゃんの代から60年やってんのよ」
「まったく、大したもんだよな。継続は力なり、だ」
溝口が何の気なしにそう言うと、宮野は表情を曇らせた。
「アンタがそれ言う…?」
その表情の理由が、溝口にはわからない。

少しの沈黙の後、店主が宮野を手招きした。呼ばれて席を立った宮野は、コーヒーとパンケーキの乗ったトレイを運んでくる。
「お待たせしましたー、こちらホットコーヒーとパンケーキでーす。ごゆっくりどうぞー」
抑えた声で歌うように定型文を読み上げる宮野の姿は、日常的に店の手伝いをしているらしいと察するのに十分である。
トレイをカウンターに戻して、宮野は再び席についた。
「さ、食べてみて。アンタ甘党だから絶対気に入るって」
促され、フォークとナイフを手に取る。躊躇はするべき場面なのだが、既に品物が出されてしまっている以上は拒否するだけ時間の無駄である。
それよりも、まだ本題に移っていないのが気掛かりではあった。彼女は溝口という人間に一体何を求めているのだろうか?

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  1. 2018/11/19(月) 21:23:59|
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空想

今日の仕事中は小説を書きたくてたまらないテンションだったのだが、帰宅してみるとすっかり疲れてしまっていて、数行書くので精一杯だった。
実の所、この展開は思い描いていたものとはだいぶ違っていて、今は物語を考えるのがかなり楽しい。どんな物語でもアイデアを出している時が一番楽しくて、アイデアが固まって後は書くだけという段階になると、途端に退屈なものになってしまう。
そういった意味で俺は物語を書くには全く向いていない人間なのだが、無理やりにでも書いたその先に思いがけない展開が待ち受けていたりするので、自分自身が物語を楽しむためには、やはり書かないわけにはいかないのだろう。

誰が読んでくれるとか評価されるとか、そんな事は一切どうでもよい。俺は俺が物語を楽しめるという事が、一番大事なのだ。

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  1. 2018/11/17(土) 23:00:26|
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「あの日見た君の横顔を、絶対に忘れない」 #17 代償

「ともかく、下手に嘘をついて怪しまれるくらいなら、最初から本当の事を言っちまったほうがいい。幸い新垣先輩は結構な堅物だからな。校則に触れていなければ問題視はしないはずだし、この事は絶対に秘密にしてくれと言えば約束もしてくれるはずだ」
溝口がそう〆ると、4人は感嘆の声を上げた。
「すごい…ちょっと見直した」
川上が素直な感想を口にすると、即座に牧村が茶々を入れる。
「瑞穂、騙されちゃ駄目。こいつは普段から風紀委員とやりあってる悪党なんだから、経験値が違うのよ」
「それでも、流石は溝口だよ。成績学年上位は伊達じゃないってところか」
続けざまに相川がそんな事を言うので、溝口はようやく、自分のしでかした事の重大さに気が付いた。
途端、時間停止が来る。

《やはり、まずい事になりましたね》
(そう思ってたんなら止めてくれても良かったろ…)
《私は観測者です。助言はできますが選択権はありませんよ。それに、どのような変化が起こるのか興味もありましたし》
(…くそ。今後風紀委員を敵に回して、成績上位も獲れってか。サラッと人を不利にさせやがる)
《ですが、実際たいした理屈でした。よくも即興であれだけ喋れるものです。私にも読めませんでしたよ》
(嘘をつけ、あんなのはパターンの組み合わせでしかないだろ。こう言えばこう来るってのがバレバレだったからできた、それだけだ)
《校則違反のヘアゴムについてですね?》
(そうだ。あれは俺が小学生の頃の、校則でも何でもない、ただの決まりごとだぜ。そこに意味なんか無ぇし目的もよくわかんねえのに、とりあえず駄目ってことになってたんだ。ただ漠然と、子供は派手じゃいけないって認識があるんだろうよ)
《その認識が通ったから押し切れた、という事ですね。興味深いです》
(なんとなくそんなイメージ、ってのが現実になる世界だって事だろ。それがテメーに跳ね返ってくるのも当然か…)

とはいえ今更どうにもならない。怒りに任せて出任せをやった結果がこうなのである。
言い訳をしようにも、話が掘り下げられればそれだけ逃げ道が塞がれてしまうだろう。今は話を先に進めるしかない。
「風紀委員全体って訳にはいかねーが、最低限、新垣先輩は味方につけとこう。真正面から話せばわかってもらえるはずだから、レーティアさんは気負わずに、正直にいけば大丈夫だ。
 けど、他にもまだ問題が残ってる」
「問題?まだ何かあるのか?」
相川の問いに、溝口は声を潜めて答える。
「…宮野だよ。レーティアさんの正体があいつにバレるのだけはマズい。騒動が起きたのは朝で、あいつがどんなに取材下手でもいい加減情報が耳に届いてる頃だ。生徒指導室の周囲を嗅ぎまわられると厄介だな」
すると、牧村が口を出してくる。
「だったら、顔なじみのアンタがうまく誘導できないの?今みたいに」
言われて溝口は一瞬言葉に詰まる。しかしカティル経由の台詞指示が無いので、ここは少し頭を捻る必要があった。過去に一度、宮野の追求から逃げている事についても整合性を持たせなければならないからだ。
「…俺はアイツとは相性が悪いんだよ。なんつーか、新垣先輩は基本他人を信じるタイプなんだけど、宮野は疑う所から入るだろ? 要するに、アイツがどんな答えを求めてるのかがわからんから、誤魔化しようがねーんだわ。
 そんな訳で、宮野には川上か牧村で対処してくれ。相川は付き添いの体で生徒指導室の前を見張りだ。俺は風紀委員とも宮野とも鉢合わせるとマズいから、この作戦には参加できねー。悪いが頑張ってくれ」
半ば強引に役割を振りわけて、溝口はこの状況を切り上げる事にした。

殆ど手を付けていないパンをレジ袋に突っ込んで、4人を残したまま屋上から去った。強く引き止められもしなかったので、ひとまず彼の役割は終わったと考えていいらしかった。

(やっぱどう考えても、出しゃばり過ぎだよな…)
《そうですね、否定はできません。今後、貴方の立ち位置は大幅に変更される可能性が高いでしょう》
(押し付けられたギャグキャラよりは多少気楽なんだが、どうなるかな?)
《厄介なのは、貴方がブレーン的能力を発揮してしまった事です。これまではその役柄を牧村さんが担うと考えられたのですが、この件により彼女は自分の役割を大方失った形です》
(それは…俺としちゃ胸のすく思いだが、まずそうか?)
《ブレーンとしての役割を失った彼女が今後どのように扱われるか、いくつか可能性は考えられますが…結果待ちですね》
(最悪どうなると思う?)
《牧村さんの存在が消えます。あくまで最悪の場合ですが、その可能性がないとは言えません》

少しの反省と、大きな不安があった。予定されていたシナリオを大幅に狂わせて、人間関係の均衡を崩したのだ。パターンが切り替わるだけだと考えれば少しは気が楽になるが、問題はその過渡期にある。どのような変化が生じるかは予測がつかない。
ただでさえ、溝口の予測は既存のパターンによる憶測である。知りうるパターンも決して多い訳ではなく、先のヘアゴム然り、漠然と「こんなものだろう」という認識でしかない。
逆に言えば、一般的に「こんなものだろう」と思える事こそが論理にもなる訳で、だからこそ「事実は小説より奇なり」という諺も産まれるのだ。パターンというものがある限り、そこから逸脱した物事はそうそう起こらない。
それだから、パターン破りの発生は危険なのである。そしてそれをやってしまったのが自分だという事実は、重い。

(俺がこの世界を壊しているんじゃないのか?)
その問いに、カティルは答えなかった。

午後の授業は普段通りに流れていく。時間経過がないという事は、この間それぞれに思惑や葛藤があるのかもしれなかった。
いずれにせよ、溝口はこの件についてこれ以上関わらないつもりでいる事を明言してしまっている。このパターン破りがどのような結果をもたらすのか、外側から見ているしかできない立場になった。

溝口は考える。もし本来のシナリオに逆らわなければどうなっていたか?
恐らくレーティアは、解決策を何も持たないまま呼び出しに応じるしかない。そこで相川達は生徒指導室の外で状況を見守るのだろう。
レーティアは話を誤魔化すことができず、何らかのトラブルを発生させる。外で待機していた者も巻き込まれるのだろう。つまりはそこがサービスシーン的見所になったはずで、正体がどうとかいう話はただの設定であり、大きな問題ではない。
しかし溝口の反逆によって状況が変わり、重要なのは正体だという事になってしまった。これは溝口個人の思い込みによる過ちである。そして宮野の存在を思い出させてしまった事で、状況をややこしくしてしまった。

コメディ的世界観が彼個人にとって都合が悪いのは確かだが、既に宇宙人というワードが存在する以上、シリアスに向かうと死人が出かねない。そもそも状況として見ればとっくに破綻しているのだ。
あるいは現在の風景が根本からひっくり返るような設定を打ち込まれる可能性も充分にあると考えれば、どうにかしてこの状況を笑いものに変える必要がありそうだった。

だが、ストーリーの外で賑やかしをやった程度では、世界観に影響を与えるには程遠い。ここから中核に切り込んで話を更に掻き回すのも、混乱に拍車をかけるだけだろう。
様子を見るべきか、何かしらの手を打つべきか。手を打つにしても、この状況から何をどうすれば展開を軌道修正できるのか。

代償は、大きい。

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  1. 2018/11/16(金) 22:02:07|
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昨日は朝から夕方まで、しゃがんでコンクリートをグラインダーで削るという作業をした。これが想像以上に疲れるというか体にガタのくる作業で、それですっかりヘトヘトになって昨日は日記も書かずに寝てしまったのだが、その疲れが今日もしっかり残っていて、一日中全身がダルかった。
栄養ドリンクで無理やり体を動かすような状態で、どうにかこうにか一日を乗り切った訳なのだが、果たしてこの疲れは一体どういうものなのか。それがよくわからないのだ。

グラインダーを保持するのに腕の筋肉を使う、これはわかる。しゃがんでいるので足腰も疲れる。しかしそこは普段と変わらないはずだ。
しかしこの全身に蓄積された疲労、ちょっとやそっとのものではない。普段使わない筋肉を使ったというような動作でもないし、これによって体重は減るどころか増えているのも謎だ。

俺は一体何を…???

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  1. 2018/11/14(水) 19:56:29|
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「あの日見た君の横顔を、絶対に忘れない」 #16 キレる

一限目の休み時間になって、カティルから焦点到来の報を受ける。すると教室後ろの戸が勢いよく開かれて、先ほどの風紀委員、新垣が緊迫した面持ちで現れた。
「レーティアという生徒はいるか!」
おもむろに向けられたその剣幕にレーティアはおずおずと立ち上がる。
「わ、私です…」
「うむ、お前だ。放課後生徒指導室まで来るように!以上!」
それだけ言うと、新垣は戸をぴしゃりと閉めて立ち去った。

あまりに唐突な出来事に、教室中が一時騒然とする中、川上と牧村が駆け寄ってくる。
「ちょっとちょっと、大変な事になってない!?」
「なんとなく想像はつくけど…」
牧村はまだ事情を知らないが、察してはいる様子である。その『世間の事なら大抵はわかります』的キャラが、溝口には癪であった。相川は声を潜めて、
「ともかく、ここで話をするのはマズい。昼休みに屋上で相談しよう」
それでこの場での話は一旦締め切られて、各々は席に戻り、溝口は前に向き直った。
休み時間の間は教室中がザワザワとしていたが、それでも二限目開始のチャイムが鳴り教師が入ってくると、普段通りに戻っていく。

途端、時間経過が発生した。即座にカティルが時間を止める。

(…もう昼休みか?)
《正確には、その5秒前ですね》
(授業を受けなくていいのは助かるが、こうも気軽に飛ばされるとな…ついていけねぇなぁ)
《学力の更なる低下が懸念されますね》
(ホントその通りだから冗談はやめてくれ。マジで洒落にならん、考えたくない)

時間が動き出すと、間もなく四限目終了のチャイムが鳴った。二限目からいた教師が教室を出ていくのを見て、溝口はやるせない気分になる。

(時間経過ってのは、人間の配置までは変化がないのかね?)
《というよりも、その必要がなかったのではないでしょうか。皆口教諭という存在に対して焦点が当たらないために、その所在について考慮する必要がなかったものと思われます》
(うーむ…そういう感じでいいのか?辻褄はどうなる?)
《彼らに具体性のある内容は与えられていませんよ。あるのは『今が一体何時なのか』という認識だけです。その中身が必要になれば、『神』が創造するでしょうね》

溝口は席を立ち、購買に向かう。彼にしてみれば、普段より3時間も早い昼食である。腹など減っている訳がない。
それでも見た目の体裁を整える必要があるので、サンドイッチとアンパン、烏龍茶を買い、屋上に向かう。

泉光高校の屋上はまさしくただの屋上であり、何の施設もない。本来生徒が屋上に出る事すら想定されていないので、階段は半ば物置と化しており、屋上に出る扉は施錠されていたし、外に出れば手すりなどは存在しなかった。
屋上を運動スペースなどに活用している都会の学校ならともかく、校庭が十分に確保できている田舎の学校というのは、そういうものである。漫画やアニメに登場するような開放感のある屋上に憧れても、現実は安全のため立ち入り禁止、なのだった。

しかし先の改変以降、屋上への階段から荷物は消滅し、扉は開放された。ベンチや手すりが配置され、ささやかではあるが夢のような空間になったのである。

(さすがにこれは、少し感動するな)
《フィクション的なものに対する羨望ですか》
(お約束というかな。物語だと、屋上ってのは当たり前の舞台なんだよな)
《屋上が規制されるのであれば、3階の窓というのも危険に思えますが…》
(屋上は教師の目が届きにくいってのが問題なんだろ。エアコンだって普及してるんだし、いずれ教室の窓だって開かなくなるかもしれんぜ)

それほどまでに待ち望まれた場所である屋上だが、利用する生徒はほとんどいない。ご都合主義ではあるにせよ、実際のところ、利便性の低い場所は敬遠されるのが現実である。

《「階段を昇るのが面倒だ」とか「日当たりが良すぎる」など、つまりは面倒になるのです。憧れと日常とは別物で、一度登ってみれば「こんなものか」と満足してしまう。
 進入を禁止されていない中庭にだって、わざわざ好んで行く人はいません。靴を履き替えるのが面倒だし、校舎から丸見えだからです。そういうものです》

出入り口の影になっている所で、4人は車座になって各々の昼食を広げていた。相川は購買のパンで、女子3人は弁当持参である。
川上の弁当は手製で、牧村は母が、そしてレーティアのは付き人のエルシィによるものらしい。それは溝口にとっては実にどうだっていいような情報なのだが、そのように指示を受けたなら、世間話をする必要はあった。

「それで、どうするの?」
川上がこう切り出して、新垣にどう対処するかという話し合いがはじまる。
とはいえ溝口からすれば、今回この件に首を突っ込むつもりはないから、結論待ちの出来レースであった。
「レーティアが宇宙人だってバレるのは、まずいよな…」
相川がそう言うと、即座に牧村が反論する。
「でも、このままだと風紀委員を敵に回す事になるんじゃない?」
「それは…困ります…」
レーティアは落ち込んだ様子を見せている。正体がどうこうというよりも、敵を増やすという所に抵抗感を感じるという事だろう。
それを受けて、川上は頭を捻りながら言う。
「うまく誤魔化すしかないのかな…?」
「でも、どうやって?」
相川の疑問に、全員が考え込んでしまう。正確には、溝口を除いた4人であるが。

「うーん…溝口はどう思う?」
相川から話を振られたので、溝口は指示の通りに返答する。
「そうだなぁ…。いっそ、正体をバラしちまうってのは?」
明らかに、叩かれるための言葉である。この場では誰も選ばない選択肢を提示する事によって、キャラとしての無能を見せしめるための台詞。あからさますぎる白々しさに、溝口はこの台詞をほとんど棒読みで垂れ流した。
そうして、この台詞に牧村が噛み付く。
「あんたねえ、少しは真面目に考えなさいよ。まったく、役立たずなんだから…」
予定調和である。多少落ち込んでみせればギャグになる、そのことは溝口自身よく理解していた。

だが、このとき彼はとうとう、キレてしまった。

ひとつ大きな溜息をつくと、溝口はつとめて冷静に、しかし確実にこの連中を叩きのめすために、語り始めた。
「真面目に、か。そうだな、この際ちょっと真面目に考えてみようぜ。
 まず第一に、風紀委員から逃げるってのは論外だ。いたずらに騒ぎが大きくなって、風紀委員だけじゃなく学校中から疑いの目を向けられるからな。
 じゃあどうやって誤魔化すかって話なんだが、落ち着いて考えてみてくれ。そもそも新垣先輩は何を疑った?」
この質問に相川が答える。
「レーティアの髪、だけど…」
「ああ、そうだ。じゃあもうひとつ質問なんだが、それは一体何だと思われたんだろうな?」
「あ…!」
何かに気付いたように、牧村が声を上げた。溝口はそれを無視して、川上に目を向ける。
「川上はどうだ?」
「ええと…アクセサリーとか…?」
「正解。少なくとも新垣先輩が見たのは、髪が動いているという現象だけなんだよ。それをもって『私、実は宇宙人なんです』ってのは、下手な言い訳にしかならないよな?」
「動くのは、事実なんですけど…」
おずおずとレーティアが口を挟むが、溝口はそれも無視をして話を続ける。
「つまり逆に言えば、適当な仕掛けをデッチ上げて『もうやりません、ごめんなさい』と言えば、それで終わり。むしろそれこそが相手の望んでいるシナリオだよな」
「なるほど…。でも、その仕掛けはどうするつもり?そんなの作ってる余裕なんてないけど?」
牧村の指摘に、溝口は薄笑いで返す。
「そんなもん、何だっていいんだよ。それこそただのヘアゴムでもいい。確か校則では、派手な色のヘアゴムは禁止されてたよな?」
「ええと…うん。蛍光色のとかは禁止されてた筈。みんな守ってないけど」
予想通り川上がそう答えたので、溝口はこの状況に対する勝利を確信した。

「つまり、こういう事だ。レーティアは校則違反の色のヘアゴムで頭頂部の髪を括っていた。それが風に揺られて動いていたんだな。ところがそこを風紀委員に見つかってしまった。まだ学校に慣れていないレーティアのために、相川が咄嗟に嘘をついて逃がしてしまった…と」
この溝口のシナリオに、4人は文字通り目を丸くして驚嘆した。

しかし、牧村はまだ納得できないという顔で溝口に食って掛かる。
「アンタねえ、そこまで考えてあるんだったら、なんでさっきは適当な事を…」
溝口はその言葉を遮った。そう来るであろう事は予測済みなのである。
「実はな、このシナリオには最大の欠陥があるんだ」
「欠陥?」
川上の、理解が追い付かないという顔。
「そう、最大の障壁であると同時にとんでもなくシンプルな問題だ。
 …あのな、レーティアにそんな嘘がつけると思うか?」

「「「「あ!」」」」

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  1. 2018/11/12(月) 20:36:15|
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永平寺温泉禅の里

今日は朝のうち町内の清掃に出て、終わった後気分のリフレッシュのため、道の駅永平寺温泉禅の里へ。入浴500円。
湯は熱めで露天風呂が実にちょうどいい。露天は熱めに限る!一旦上がって休憩所で昼飯を食べ、再度入浴。ここの粘度のある湯は肌に合う感じがする。
以前から評判がいいのは知っていたが、実際行ってみるとなるほどといった感じだ。あまり混んでいないのも、食事が安いのも良い。トレーニング器具も設置されているので、結構ダラダラできそう…という訳でもない。施設側としては許容量もあまり多くないので回転率を上げたいらしく、「休憩所を使うなら鍵は返却しろ」との張り紙が。長居をすると白い目で見られそうだ。

しかし距離もそれほど遠くないし空いてるし、値段も高くない。今後ちょくちょく行こうかと思う。

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  1. 2018/11/11(日) 21:24:50|
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「えちてつ物語」を観てきました!

今日は福井駅前まで、母がエキストラ出演している「えちてつ物語」という映画を観に行ってきた。要はタダ券をもらった訳だ。
11時ごろ到着し、1時間ほど駅前をぶらついて、いざ映画館へ。2年前のシンゴジラ以来になる。

元々興味のないジャンルな上に普段ろくに映画も見ない人間なので、まったく期待もしていなかった。まあどうせ人情ものだろう。
パターンとしては都会で夢破れた主人公が田舎に落ち延びてきて、そこで自分のやるべきことを見つけて、なんやかやあって自分の問題を解決するんだろ?的な雑な推測である。
その上で芸人が主役やるんだから笑いは随所に散りばめて、気楽に見られる作品になってるんだろうなー、と。
んでわざわざタイトルにえちてつと入れてるんだから、これはもう露骨なタイアップものでしょうよ。ローカル色アリアリで、福井県民から見れば慣れ親しんだ風景で、県外の人にはCMにしか見えないやーつー。
わかるよ大体。そういうテンプレでしょ、どうせ。昭和からありとあらゆる所で使い古された典型的なパティーンよ。

ところが、である。

流石に俺もね、そんな時代遅れで使い古されたパティーンをそのまま持ってくるなんて思ってなかったのよ。むしろいかにしてパターンを外してくるか、既存の作品群とは違う納得感がなければ話にならないじゃない?なんて思ってたのよ。

ところが、なのである。

見終わった結果、パターンそのまんまやりやがった!何の目新しさも小理屈もなく、ただただ漠然とパターンの使いまわしをして、状況設定は支離滅裂。前半はそれでも辛うじてつまらないコメディをやってたのに、後半は主人公が惚れた男の姿も消えて、陰鬱としたシリアス展開ですよ。んでクライマックスは時代錯誤の破天荒炸裂で問題解決ハッピーエンド。

馬鹿にしてんのか?

まあねえ、そりゃメインターゲットは還暦過ぎたジジババだろうし、そういうテンプレ通りの物語の方がウケはいいわな。
そういう連中なら脚本の穴も気にしないんだろうし、ただなんとなく雰囲気でやってりゃなんとなくわかったような顔してくれるんだろうさ。
俺はそもそもお呼びじゃない客なのよ。そりゃ、わかってるんだけども。

一体どこから問題を指摘するべきか迷うんだけども、とりあえず羅列できるだけやっとこうかな。

・現代の必需品であるはずのスマホの存在が希薄。序盤、相方と決別するためだけの道具でしかなく、それ以降出てこない。誰も持ってすらいないようだ。

・基本的に登場人物の方言が中途半端。(これは仕方ない)

・友人の結婚式での失敗がもとでえちぜん鉄道の社長にスカウトされ、それをほぼ間を置かずに許諾する主人公。お前芸人ならプロダクション所属してんじゃねえの?芸人辞めるなら辞めるでまず筋通してくる必要あんだろ…。

・主人公の同僚、新人アテンダントについて。化粧の濃いギャルっぽい子は、登場時はチャラくてふざけたキャラだったのに、中盤唐突に真面目なキャラになり、しかも高校時代イジメられていたという、序盤のキャラとは水と油な設定が出てくる。
もう一人のオタクっぽい人についてはただのコメディ要素でしかなく、当然後半には出番がない。何のためにいるのか。

・主人公が思いを寄せる整備士とは中盤デートを行うが、そこで子持ちだった事が判明し、それ以降出てこなくなる。5年前に東京から帰ってきたという設定なのに、3年前に病気で妻を亡くしているという意味不明っぷり。いや都会の病院行けよ…。

・デートは12月半ばなのに、山が紅葉し始めの様相。撮影は10月か。(これは仕方ない事ではある)

・なんだその昭和全開なくそデカケーキは…。せめて冷蔵庫に片付けるか、持ってきた時の箱に片付けとけよ…。どう見ても5人で食える量じゃねえよ…。

・主人公は高校時代、帰りによく東尋坊に立ち寄っていたという設定。お前勝山から一体どこの高校通ってたんだよ…。勝山から三国までは電車でおよそ100分程度、乗り換えが必要になる。しかも東尋坊最寄りの三国港駅から東尋坊までは徒歩30分だ。
とてもじゃないが学校帰りにちょっと立ち寄るような場所じゃない。

・あれ?ってか主人公一体どこの路線に乗ってるんだ?お前勝山線の乗員じゃねえの?なんで三国線にまで乗ってるの?

・終盤、出発前の電車内で産気づいて苦しんでいる女性に対し「暑いですか?」と見当違いな声掛け。冬でドア開けっぱなしなのに暑い訳ねーだろ。駆け寄ってきた他の乗客によって自分の間違いに気付いた主人公、運転手に駆け寄って唐突に妊婦の容体を詳しく説明する。「陣痛、破水あり、心臓に疾患がある」…お前さっきまでボケてたくせに、なんだその突然のプロ並みの診断は!

・妊婦には時間がないので、電車で永平寺まで運ぼうと主人公が主張する。左義長の日だから道路はどこも混んでいるとの事で、救急車が来れないからだ。
いや別にそんな事ないぞ!?混むのは勝山駅から九頭竜川を挟んで反対側だ(しかも橋は通行止めになるので混みようがない)し、福井からは混むけど勝山からは全く混まない。駅だからタクシーは常にあるし、そこからならすぐに中部縦貫道に乗れるから、松岡の医科大までとしても30分とかからない。
それをわざわざ永平寺口まで特別臨時電車を手配してそこから救急車とか、どう考えてもロスがでかすぎる。そもそも電車に拘らなくても大野に産婦人科病院あるんだが!?そっちは10分あれば着くんだが!???

・主人公のラストのセリフが「えちぜん鉄道」ではなく「えちてつ鉄道」になっている。

たった一回見ただけなのに、これだけ酷い粗が目に付く。そもそも前半がコメディのノリなのに笑い所がほとんど無いってどういう事だ。ジジババですら笑ってなかったぞ。
最初はせっかくだし真面目に見ようと思ってたのに、あまりにつまんねえから後半ツイッターで愚痴ってたぞ。虚脱感でだんだん頭痛くなってくるし、映画はつまんねーし、もう最悪もいいとこだわ。

とにかく脚本のセンスが古い。単純に認識が40年くらい古いんじゃねえかな…。
俺自身頭痛に苦しみながらだったんで、俺自身の認識がどこかおかしくなっている可能性はある。でもこの脚本は明らかに俺以上に狂ってるし、ちょっとやそっとの認識違いで覆るほどのポカじゃあない。
主人公以外の役者はいい芝居をしているだけに、どう足掻いても脚本の酷さが露骨に出てくる。客を馬鹿にしているとしか思えんのだ。

25/100点。見る価値無し。
[「えちてつ物語」を観てきました!]の続きを読む

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  1. 2018/11/10(土) 23:25:47|
  2. 論評分析批評の類
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今日もお疲れ

今日は予定より早く仕事が片付いて、明日は休みになった。
だが今日の仕事もハードだった故、どうにも気力が沸かず何もする気にならない。
明日は一応何かしら動こうとは思っているのだが…。

とりあえず今日のところは早く寝てしまおう。

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  1. 2018/11/09(金) 20:22:09|
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疲れた

今日はそこそこ大仕事だったが、どうにか無事に片が付いた。この時期なのでもうちょい余裕があるかと思ったのだが、ほとんど休憩無しで11時から16時半まで動きっぱなし。気温はさほどでもないのにとにかく日が強かったためで、早く片付いて良かったは良かったが、お陰でもうヘトヘトである。
ともあれこれでまたひとつ片付いた。性急な段取りを強いられたがかなり順調だ。
明日はどうなるかよくわからない仕事があって、土曜に残るかどうか。時間があるならどこか風呂に入りに行きたいところだ。
予定が組めないから素泊まりって訳にもいかないが、飛び込みができりゃあなあ。

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  1. 2018/11/08(木) 20:05:42|
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労働

段取りが順調すぎてスケジュールが少し空いている。それはそれでいい事なのだが、自由になる時間そのものはあまりないので状況的には変わりがない。強いて言えば雑用を進められるくらいか。
20年以上作業場の裏で腐らせてきたユニット足場を全部鉄屑として売却し、その金で屋根をある程度直すことができた。ここまでは先週までの話。
ただ足場すべてを処分してしまうのもそれはそれで勿体ないので、一応1ユニット2段分だけは残しておく事にした。やはり錆が酷いのでこのまま置いておいても腐るだけだ。
なので錆を落とし、ペンキを塗って保管しておくという事になった。
グラインダーで金ブラシをかけ、一気に錆を落とす。そしてペンキを塗る。それだけの事だが、これがまあやけに手間と時間がかかる。今日は2時間かけて天板一枚を処理するに留まった。

先が長いというより、こんな事やってて大丈夫か?って感想になってきた。そこまで大事なもんでもないぞ、これ。

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  1. 2018/11/07(水) 21:56:01|
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体重変動なし

この2か月ほどお菓子食べるのをなるべく我慢するという程度のゆるいダイエットをしているのだが、81キロを底にそれ以上落ちていかない。
その81キロというのも風呂上りでの計測だから、実際は82±1キロで落ち着いている訳だ。つまりこれは…

うん、ダイエットになってないな。現状維持してるだけだ。これをダイエットにするなら、せめてもうひとふんばり運動をするか、食事量を減らす方向で頑張るしかない。
正直85から83まであっという間に落ちたので、このやり方で徐々に胃を小さくしていけば自然に痩せると思っていたのだが、ここいらで釣り合いがとれてしまったようだ。というか減った分ほとんど水分じゃね?

いずれにせよ水分は毎日しっかり採っている。乾燥すると風邪をひきやすくなるし、そもそも血液が濃くなると頭痛がはじまるので、喉が渇いていなくてもまめに水を飲んでいるのだ。
夏場が過ぎて外で水を飲むことがなくなり、紅茶やココアなどカロリーの高いものを飲むようになった。体温が下がるので腹も減りやすくなり、間食もしたくなる。
なるべく我慢はするが、我慢するからには体重減少に結びついてもらいたい。せめてもう1キロほど減れば光明も見えてくるのだが。

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  1. 2018/11/06(火) 22:24:26|
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今日も今日とてゲーム

デモンゲイズ2、枠見ると仲間18人ほどになるんだな…。正直絶対そんなに使わないぜ。
今のところレベル30くらいなんだが、戦術としては前衛が穴のない武器で切り込み2をやって、後衛はウィザーボルトかシールド。
基本そればっかりで、ボス戦では前衛は集中からの連続攻撃、後衛は適宜回復という程度。ぶっちゃけ攻撃魔法なんて威力なさ過ぎて使えない。MP管理も面倒くさいし、補助魔法と回復さえできれば十分だ。

一応このところボスも強いのでタゲ集めて耐えきる役が必要になってきたため、一番最初に仲間になったキャラの装甲を徹底的に固めてメイン盾にしている。さすがに防御160のダメージカット5割にもなると、他の仲間が300程度喰う攻撃も一桁で抑えてくれるので必要不可欠な存在だ。

そんな訳で、使うキャラ使わないキャラも大体決まってきた。というか使えないキャラの条件を挙げた方が早いな。
とりあえず常駐補助魔法使えない魔法キャラは要らない。回復は大体誰でも使えるのだが、下手な奴が使っても回復量が追い付かないからな。
地味に使いづらいのがスニーク持ち。こいつら勝手に隠れるし、隠れたら隠れたで勝手にスニークアタックするからリピートで切り込めない。ボス戦なら多少有利なんだが、雑魚処理には面倒な存在だ。
ただ二刀流使えるキャラも限られているので、火力のためにその辺妥協はしている。火力ないキャラは要らん。
戦闘中にアイテムを使うことがまず無いので、アイテム特化キャラも今のところ要らないな。攻撃アイテムがだいぶ溜まっているので5連続使用で結構面白い感じになりそうなんだが、リソース管理がめんどいので絶対やらないだろう。

そもそもレベル1で加入してくるのマジ勘弁。装備がある程度整っているのでレベル上げは容易いのだが、使えるレベルまで上げるのに時間がかかりすぎる。好感度も上げなきゃだしもう面倒くさい。経験値が金で買えるシステムが無いんだよなこれ。
そもそも金も溜まりにくいのであまり有用ではないのだが…。





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  1. 2018/11/05(月) 22:26:47|
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ゲームをやっている

先日の温泉素泊まりで体調は万全になったものの、精神的にまったくリフレッシュできず、今日は一日だらだらとゲームをしていた。
アマゾンでデモンゲイズ2というのが安かったので買ってみたが、これ限界凸なんたらシリーズとオペレーションなんたらシリーズを足して2で割ったような出来で、まあ馴染みはあるんだが微妙にやりづらい。
無駄にキャラ数が多いのにストーリー進行で加入、しかも一部を除き加入レベルは1と、どうにも面倒くさいんだよな。しかも要らねえのに好感度システムとそれに伴うお触りミニゲームがあって、キャラが女だけじゃないから割と地獄絵図になりかねない。
とりあえずお触りはしなくても好感度は上がっていくからまだ誰も触ってない(そもそもお触りミニゲーム大嫌いなんだ俺は)。

ゲーム的には5人パーティで進んでいくウィザードリィタイプなんだが、先述の通りキャラ数が大体12人?くらいいて、それぞれ覚えるスキルが違う。ぶっちゃけ後半仲間になる連中は要らん。ステータスはこっちで割り振れるが、どうせならそこも個性を出すためにオートで良かったのではないか。
転職がないので欲しいスキルを持ってる奴を育てる必要があるのだが、特定のスキルを使えるようになる装備なんかもあって、手に入るかどうかは運だが、難易度が温めな事もありそこまで拘るものでもない。
それより問題は装備の方だ。キャラが多いくせにパーティ外の装備変更は編成画面のみ、しかも倉庫に入れているアイテムは選べない。これがかなり面倒くさい。
所持できるアイテムは100個までなのだが、その中にはアイテム入手に必要不可欠なジェムが最大22種類、使用アイテムは無意味にたくさん種類があって、これは敵が落としたりダンジョン内で突然入手できたりするのだが、効果が重複しまくっている。
敵が落とす換金アイテムもやたら種類が豊富ときて、毎回きちんと整理しないとすぐにアイテム欄が一杯になっている。
労力を使う方向を間違いすぎてないか??そのくせ敵はパターンが異様に少ない…。

要らん部分を水増ししまくったせいでリソースが足りなくなっているのか、レア装備はそれぞれ一つだけしか手に入らない仕様。これのせいでピコハンが一つしか存在しないため、敵を気絶させて封殺する戦法が取りづらくなっている。そういった意味では調整されているとも取れるが、自由度はないよな。

んー、けどまあレベル上げは満喫できているから…

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  1. 2018/11/04(日) 22:25:37|
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あわらグランドホテルに泊まった

という訳で昨夜はあわらグランドホテルに宿泊してきた。のだが、これまで泊まってきた宿の中で最低クラスだったと言わざるを得ない。
おおまかには昨日書いたとおりで、館内施設が全滅している。夜食コーナーすら死んでいて、自販機はバカ高い飲料しかなく、小腹が空いたら外に出るしかない状態だ。

素泊まりプランとはいえ週末料金で7000円取られてるのに、部屋にはお茶セットも電気ポットもない。そもそも浴衣やタオルが別料金な時点でおかしいのだが、更に歯ブラシという二束三文の消耗品まで別料金になっている。
それはまあコストダウンのためと思って目を瞑るが、問題はそこではない。

眠れないのだ。

まず、旧館は建物全体が傾いていて軋んでいる。そのためかなり物音がうるさい。
部屋の構造がかなり簡略化されているので、廊下側からの音が筒抜けになってしまっているようだ。

次に、敷布団とマットレスが潰れていてクッション性がなく、堅い。畳の上にそのまま寝るのと変わりないレベルで、2時間ほど寝たらすっかり体が痛くなってしまって、それ以上眠れなくなってしまった。
普段畳の上で寝ているかどうかとかってレベルではない。単純に布団やマットレスが古いのだ。

この旅館にはこれまで4度ほど宿泊しているのだが、ここまで酷い旅館だったか?と動揺している。
素泊まり客だけを軽視しているというのであれば、それはそれで仕事を舐めている話だ。まずアンケートすら取っていない時点で客の意見など聞く気はないのだろう。だからあんなぺっちゃんこのマットレスを放置しているのだろうが。

とりあえず、俺はもう二度と行かないし、人にも薦めないなぁ。むしろ止めるレベル。

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  1. 2018/11/03(土) 22:30:55|
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芦原温泉

今日は先月頭から予約していた温泉宿。連休なんで早めに予約しといたのだ。
ちょうどこのところ体調不良が続いていたので、いいタイミングだった。

仕事が終わった後、一旦電器屋に寄ってから、ちと豪勢に焼肉。食べ放題3600円ほど、普段よりいい店を選んだつもりだったんだが、どうも肉の質は大差ないらしい。
旅館にチェックインしてすぐに、館内に4つある風呂を全部回った。
それから館内を歩いてみたのだが、どうも以前来た時から施設がかなり減っていて、唖然とする。
ゲームコーナーやカラオケ場など消滅してしまっていて、どうにも侘しい。風呂は以前と変わりないのに、これも時代ということか。

これなら湯快リゾートの方がマシだなあ。
  1. 2018/11/02(金) 21:05:07|
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頭痛

昨日「風邪には気をつけねば」と書いたのに、今日は朝から頭痛だった。
栄養ドリンクを一本キメてどうにか体を動かしたが、天候がいまひとつパッとせずかなりの疲労感。
予定していた作業は片付いたので今週の仕事はほぼ終わり、明日は作業場の補修の続きをする。それが終われば温泉だ!

このタイミングで予約を入れておいて正解だった。道中焼肉でも食っていこうかな?

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  1. 2018/11/01(木) 22:11:01|
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